MLB(Major League Baseball)。いわゆるメジャーリーグです。今年、3月にその開幕試合が日本であります。通常はアメリカ国内でのシーズン開幕なのですが稀にそういったケースがあり特別な事例です。
勿論、全てのMLBの球団がそうだという訳ではなく、一部の球団のみ日本で開幕試合になります。今回はロサンゼルス・ドジャースとシカゴ・カブスの両チームが日本で開幕試合を行います。
ドジャースのロバーツ監督はアメリカ人ですが日系のハーフで沖縄生まれの方です。その監督の存在が今回の企画に大きく関わってるのかもしれません。
そして何より今のドジャースには3人の日本人選手がいます。大谷翔平選手。この数年でメジャーリーグで凄まじい活躍をしている事は野球ファンのみならず広く知られている事です。中でも昨年達成された50-50(フィフティ・フィフティ)。年間の本塁打数と盗塁数がそれぞれ50を超えるというメジャー史上初の記録を打ち立てました。これまでそのどちらかを達した選手はいても、その両方共に50に達した選手は長いメジャーの歴史の中でも大谷選手ただ一人です。アメリカ、日本に限らず今や世界的にもスポーツアスリートの中で注目されてるお一人、その筆頭と言ってもいい方だと思います。そして昨年からメジャーに行きドジャースで投手として活躍されている山本由伸選手。オリックスからドジャースへと行かれた投手です。そして3人目は、今年、ポスティングシステムを介して、23歳という若さで渡米しドジャースに入団した佐々木郎希選手。大谷選手と同じく岩手県出身の投手です。その投球速度は160キロを超える剛腕を持つ若き存在。メジャーでの活躍をやはり期待せずにはいられない方です。日本出身の監督、そしてその三人がいてこそ実現したと思われる日本での開幕試合。『MLB東京シリーズ2025』。
3月15日から19日までの期間、巨人、阪神、それぞれの日本チームとの交流試合をしたのち、カブスVSドジャースとのメジャー開幕戦が東京ドームにて行われます。野球に少しでも携わってる方、野球が好きなファンだけなく多くの日本人が注目してる物だと思います。
またカブスにも日本人メジャーリーガーがいます。鈴木誠也野手、今永昇太投手。大谷選手がひと際、目立つ中、その2人の活躍も決して劣る物ではないと思います。
開幕第一戦は、カブスは今永選手が、ドジャースは山本選手が先発投手として登板予定と聞いています。そして新星、佐々木選手も2戦目に登板との話も聞きます。メジャーリーグ初年度の初戦、日本での初登板はこれまでまず聞いた事がありません。山本選手と今永選手との日本人対決と同じぐらいに期待せずにはいられないと個人的には思います。
野球は一人で行うものでは勿論それはありません。ベンチの控え選手を含め9人以上でチームは成り立っています。一人、特化した選手がいても、それだけでチームが必ず勝つとは限りません。異なる9人がいてこそのナインであり、一つのチームだと思います。
打者として抜きん出た才覚のある選手。野手として守りが得意な選手。走塁に置いては誰よりも速い選手。そして投手としてチームを勝利へと導く才覚を持つ選手。チームの要であり投手をリードする事だけではなく、試合全体を見極め、その時々に置いて各選手へと指示する事もある捕手。それぞれの才覚が組み合った時、初めてその連携の活躍は『勝利』へと繋がってゆく。まさにそれは、よく言われる言葉であるチームワークそのものだと思います。
チームが最高の状態で機能し最善の結果を出す。スポーツの場合はそれは試合に勝つ事だと思います。またスポーツの世界に限らず様々な分野に置いてもチームならではの機能性があるとも思います。或いはネットゲームのそれであり、学業に置いても幾つかの班に分かれて行う事でそれぞれの特性を持ち寄り全体が進化する。同時に各々個人が成長してゆく事もあると思います。仕事に置いても、よほどの個人の特別な才覚がある方は別として基本、会社という基盤の元その連携なくしては業務の流れとして成立はしないと思います。勿論、結果としての数字も動かないとも思います。
或いはそれは戯言に近しい綺麗事なのかもしれません。ですが一つの個ではなく、様々な個が集った集団からのチームが生み出す何かしらの結果。個人では出来得ない集団から作られた生産物。それはその会社、団体、コミュニティが変化すると同時に関わる周囲の人々にとっても、すこぶる大きな存在になる。チームの努力と英知から生み出された物が多くの人々に笑顔を齎す事に繋がってゆく。野球の勝利を掴むための集った『個』と他の様々な人の集うそれは、さして違わぬ物なのかもしれません。そんな想いもまた自分の中にはあります。
話が長くなり、また横に流れてしまいました。今月、半ばに予定されている『MLB東京シリーズ2025』。その活躍を見るのが今から楽しみです。勝つも負けるも個人の記録とは別にチームとしての結果です。試合はどちらかが勝ち、どちらかが必ず負けます。その過程の中に付加されてる物が、日々の努力と向上心だと思います。或いはもう見る事はないかもしれない卓越したアスリート達が集う舞台。それを待ちわびている自分がいます。観劇する側の一個人である自分にとっても、その中で得る物は決して少なくはないとも思います。その時、そこにいられるその事にやはり感謝の想いがあります。春のその日、果たしてどのようなドラマがそこに描かれているのか今から楽しみです。心より、それは。